ぬくもり

あたたかくして寝よう。

死にたい人間は、そうでない人間の気配が分かる

 

微かな執着心で生きていたのに、今の私はもはや何にも執着していない。

取り留めのない生活を意味無く送り続けていて、愈々終わりが近いことを悟る。

勉強して 働いて 稼いだお金で過ごして その流れはもはや作業のようなもので、私は機械のようにそれをこなすだけだ。

別にやる気なんてないし生きがいなんて大層なものも持ち合わせていない。

 

好きな人がいた。いたし、いる。

でもあの人を好意的に思えば思う程(あぁ、私の人生とは縁遠いひとだ)と気づく。

あの人はきっと底を知らない。絶望を知らないと思う。別に私が不幸なのではないし、絶望にも種類がある。ただあの人は何かに絶望したことがないのだろうな、なんて思う。勿論推測でしかないけれど。死にたいとかも、思ったことなさそうだな。と思ってまた悲しくなる。

私はもう、“底”をみた人間しか本当の意味で心を寄せられない。